☆ね年…地獄も極楽も対照的なものではなく心の内より生まれるもの
東京新聞TOKYO Web
平成31年4月9日から引用
皆様がイメージする地獄や極楽というのは、どのような世界でしょうか。
極楽には仏様がいて、地獄には鬼がいる。
極楽では、楽しく幸せに暮らせて、地獄では苦しく後悔する日々となる。
大抵の方は、そのようなイメージを持たれていることと思います。
人は亡くなった後、地獄か極楽に行く、と漠然と思っている方もいらっしゃることでしょう。
しかし、地獄や極楽は、死後の世界ではありません。
どこか遠くにある、亡くなった者しか行くことが出来ない世界ではないのです。
地獄や極楽は、人の心が作り上げたものに過ぎません。
地獄や極楽といった世界があると過程することによって、生きる上での道徳を学ぼうとしていたのです。
そうして作り上げられた世界であっても、強く思考することによって、死後もその世界にとらわれてしまうことがある。
人の心の創造力によって、死後の世界すら構築されてしまうのです。
同じ価値観、同じ思考のこだわりの者達が過ごす世界。
そうした執着の世界にいては、魂として死後の自由・覚醒には至りません。
本当の死後の世界というのは、人の思考を離れた世界、魂の本質としての経験と向上を主とした世界です。
魂が、人生で学んだことによって成長していく、自由な選択と創造性のある世界です。
私達は、そうした自由な世界から来た存在である。
思考や執着、こだわりから生まれるものは、私達を縛り付けるものでしかないことに気付き、意識の広がりを得る。